このエントリーをはてなブックマークに追加

第19回:ユーザビリティを改善し、Windows 8 アプリ環境を強化した Windows 8.1 のリリース

対象プロダクト:Windows 8.1

ニュージーランド時間で2013年10月18日午前0時、日本時間では同10月17日20時頃より、Windows 8.1 のダウンロード版がリリースされました。
この Windows 8.1 は Windows 8 からの無償アップグレード(実質的にはServicePack的な位置づけ)として提供されます。

Windows 8.1 のシステム要件

Windows 8.1 のシステム要件は Windows 8 と同様と言われていますが、以下のとおりハードウェアのスペック面は違いはありません。

CPUPAE、NX、SSE2 をサポートする 1 GHz 以上のプロセッサ
メモリ1 GB (32 ビット) または 2 GB (64 ビット)
ハード ディスクの空き領域16 GB (32 ビット) または 20 GB (64 ビット)
グラフィック カードMicrosoft DirectX 9 グラフィックス デバイス (WDDM ドライバー付き)
しかし追加要件において、64 bit 版をインストールする場合は、CPU が CMPXCHG16b、PrefetchW、LAHF/SAHF をサポートしている CPU が必須となっており、実質的に初期の x64 CPU を切り捨てています。
CPU のクロック周波数は 1 GHz 以上であれば対応している点を考えれば、この 64 bit 版の要件はアンバランスな感は否めません。

オンラインでのアップグレード

Windows 8 から Windows 8.1 にオンラインでアップグレードを実施するためには、Windows Update で最新の状態に更新(具体的にはKB2871389のインストールが必要)した上で、Windows ストアを起動すれば、Windows 8.1 へのアップグレード項目が表示されるようになります。

主な機能の追加・強化点

第18回:Windows 8.1 Preview で追加、改良された主な機能でも述べたように、8.1 ではスタート画面を呼び出すためのスタートボタンが追加されたり、OS 起動時にスタート画面ではなく、デスクトップを表示するようにできる機能、スタート画面を表示した際に最初にすべてのアプリ(アプリビュー)を表示する機能等が追加されており、ユーザビリティを改善しています。

SkyDrive との融合

更に SkyDrive との融合が図られており、例えばエクスプローラの左ペインに「SkyDrive」アイコンが表示され、メモ帳を保存する際に、ダイレクトに SkyDrive に文書を保存できるようになっています。
また、[PC設定] > [SkyDrive] の [ファイルの保存] で「ドキュメントを既定で SkyDrive に保存する」を有効にした場合、Windows アプリでドキュメントを保存する際に、既定で SkyDrive に直接保存されるようになります。
この機能の実装は Mac や iOS における iCloud の使用感に近づいたと言えるでしょう。

複数アプリの柔軟な画面分割表示

また、Windows 8 の特徴は何と言っても Windows 8 アプリです。
特に Windows RT マシンではデスクトップアプリ(Win32アプリ)は使用できないため、この Windows 8 アプリの充実が重要になってきます。
そのため、Windows 8.1 においても Windows 8 アプリ環境を中心として改善、機能追加を実施しています。

その1つとして Windows 8 アプリの2分割表示時のスナップ機能が挙げられます。
2分割表示は例えば Internet Explorer とリーダーを左右に表示し、Web ページと PDF を見比べたりする事が可能ですが、8.1 では両アプリの表示領域の調整も境目のバーをドラッグする事で自由に調整ができるようになっています。
少し残念なのが、どちらのアプリをアクティブにしているのかが分かりづらいところでしょうか。
※境界のバー上に、アクティブにしているアプリケーション側に細く縦線の目印が表示されるのみです。

更に圧巻なのは最大で4分割表示まで可能となった事です。
これはデスクトップ画面を持たない Windows RT マシンにとっては大きな改善と言えます。
なお、分割数は1つのアプリに対して500ドットの割り当てで計算されるため、フルHDでは 1920 / 500 で最大3分割、同様に 1024 x 768 の解像度のマシンでは最大2分割表示となります。
※ちなみに、Surface の解像度は 1366 x 768、Surface 2 は 1920 x 1080 です。

リーディングリスト

またリーディングリストが追加され、Internet Explorer をアクティブにした状態で開いている Web ページを右端のチャーム内の [共有] から [リーディングリスト] に追加する事でほかの Windows 8.1 デバイスからも続きを読む事ができます。
なお、リーディングリストはデスクトップ版 Internet Explorer では使用できないようで、例えばデスクトップ版 Internet Explorer で読んでいた記事をリーディングリストに追加し、Windows RT マシンで続きを読むという使い方はできません。
もちろん、お気に入りに追加しておけば読むことは可能ですし、Windows 8.1 ではお気に入りは SkyDrive で共有されます。
しかしそれではお気に入りが溢れ、見たいページの捜索や、管理が大変になってしまう可能性があります。

総括

以上述べてきたように、Windows 8.1 の機能追加、改善点は Windows 8 アプリ周りに集中しています。
確かにデスクトップ機能は成熟の感があり、新しい機能の実装の優先度は低いのかもしれませんが、実際には大半の人々がデスクトップを使用しており、今後もその状況に変化があるとは現時点では思えません。
そのため、デスクトップアプリに関しても、SkyDrive との連携や、Windows 8 アプリとの連携について、今後期待したいところです。

公開日時: 2013年11月23日  19:01:52

このエントリーをはてなブックマークに追加
Windows 8.1 Preview で追加、改良された主な機能 | マウス操作時の「画面端操作」を不要にした Windows 8.1 Update (KB2919355) の改良点

Windowsの歴史の記事一覧に戻る

「Windows 8.1」に関する他の歴史記事
Windowsの歴史

このページのトップに戻る