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第4回:NT 系の更なる飛躍を遂げた Windows NT 4.0 Workstation の登場

対象プロダクト:Windows NT 4.0

Windows NT 4.0 Workstation の概要

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伝説のプログラマ、デヴィッド・ニール・カトラー率いるチームにより開発され、Microsoft の本命 OS である完全 32bit の Windows NT シリーズのバージョン 4.0 の日本語版が1996年12月10日にリリースされました。

Windows NT 4.0 Workstation のシステム要件

Windows NT 4.0 Workstation のシステム要件は以下のとおりです。
PC/AT互換機 PC-9800シリーズ RISCシステム
プロセッサ Intel(R) 486 (25MHz)以上、Intel Pentium(R)、Pentium(R)Proプロセッサ ARC 互換RISCベースのプロセッサ (MIPS(R) Rシリーズ、Alpha、PowerPC(TM))
必要メモリ 16 MB以上
ハードディスク容量 システムファイルを格納するパーティションに 175 MB 以上の空き容量 システムファイルを格納するパーティションに 210 MB 以上の空き容量
ディスプレイ VGA以上の解像度を備えたビデオ ディスプレイアダプタ 640×480以上の解像度を使用できるビデオディスプレイ アダプタ VGA以上の解像度を備えたビデオ ディスプレイアダプタ
ディスク装置 3.5インチ( 2HD)フロッピー ディスクドライブと CD-ROMドライブ CD-ROMドライブ
その他 マウスまたはその他のポインティングデバイス、ネットワークアダプタカード
上記のように、CPU は Windows 95 と同じく Intel 486 から対応していますが、メモリは 16MB と Windows 95 の2倍となっています。

Windows NT について

Windows NT は真の完全 32bit Windows として、設計、開発が行われた OS です。
初期バージョンは 3.1 として、1993 年にリリースされ、その後、3.5、3.51 のバージョンを経て 4.0 のリリースに至りました。

Windows NT 系の大きな特徴は、完全 32bit である点となり、システムやアプリケーションの安定性は保証され、あるアプリケーションが OS をクラッシュさせる事はありません。
その反面、互換性を犠牲にすることになり、MS-DOS の 16bit ドライバなどの 16bit コードはカーネルモード側で動作せず、柔軟性に欠けます。
また、Windows 9x 系に比べて多くのハードウェアリソースを消費します。
OS としての完成度は高いものの、OS を動作させるために高価なハードウェアを購入する必要があり、当時の一般的なハードウェア事情の下ではあまり普及しませんでした。
このために、Microsoft はあまり高いハードウェア性能を要求しないコンシューマ向けの Windows 95 を開発する必要がありました。
但し、Microsoft は将来的には Windows 9x 系は無くし Windows NT 系に統一する計画でした。

Windows NT 4.0 Workstation の新機能

前バージョンである 3.51 との大きな違いは、Windows 95 ライクな GUI の導入と、ウィンドウマネージャ (USER) およびグラフィックデバイスインターフェイス (GDI) 、Win32 のユーザーモードデバイスドライバが、Win32 サブシステムからカーネルモードで動作する Windows NT Executive に移動した点が挙げられます。
これにより、グラフィックスの処理の簡略化、メモリ必要量の減少、およびパフォーマンスの向上が得られます。

具体的には USER と GDI を Executive サービスのコンポーネントにすることによって、それぞれのサイズが減少しグラフィックス性能が向上します。
また、共有メモリバッファが省略され、コードの大きさと複雑さが低減し、スレッド遷移とコンテキストスイッチが減少します。

これらの変更により、非常に重かった Windows NT 系 OS は大きくパフォーマンスが改善されました。
※但しこの GDI の配置変更は、ハードウェア性能向上の理由から Windows Vista で元のユーザーモードに戻されます。

Windows NT 4.0 Workstation の評価と結果

上述したように GUI が Windows 95 風になり、Windows 95 を使用しているコンシューマユーザーにとっても操作のし易い Windows NT 系 OS として生まれ変わりました。
このため、Windows NT 4.0 は Windows 95 に続いて爆発的に普及しました。
Windows 95 以前は、Microsoft はユーザービリティやデザイン性をあまり重視していませんでしたが、その重要性に気づいた事が大きな成功へと繋がったと言えると思います。
その意味では、2年前にリリースされた Windows 95 の存在、特に GUI 周りのデザインの刷新の賜物と言えます。

しかしながら、Windows 95 で提供された USB のサポート、Direct3D、プラグアンドプレイ機能、電源オプションは Windows NT 4.0 では提供されず、それらの Windows NT 系での実装は、次期バージョンである Windows 2000 の登場まで待たなければなりませんでした。

公開日時: 2012年01月29日  23:01:54

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