第16回:スタートボタンを無くし画面端操作が基本になった Windows 8 のリリース
対象プロダクト:Windows 8
Windows 8 の概要
2012年10月26日未明に Windows 8 パッケージ版(DSP版含む)が販売開始されました。秋葉原では恒例の深夜販売およびイベントが開催され、活況を呈しました。
また、ダウンロード販売も、少しフライング気味に25日の23:45頃からダウンロード可能となりました。
Windows 8 Pro アップグレード版の期間限定価格
Windows 8 Pro アップグレード版については、2013年1月31日までの期間限定でパッケージ版が5800円、ダウンロード版が3300円で販売されます。
※2013年1月31日を過ぎれば、それぞれ通常価格に戻ります。
Windows 8 Media Center Pack への期間限定無料アップグレード
更に Windows 8 Pro がインストールされたマシンについては、2013年1月31日まで Windows 8 Media Center Pack が無料でダウンロード提供されます。
つまり Windows 8 Pro アップグレード版を購入すれば、一気に Windows 8 Pro Pack 相当にアップグレードできるわけです。
Windows 8 Pro への優待アップグレード
また、Windows 8 Pro への優待アップグレードキャンペーンに登録していた場合は、1200円で Windows 8 Pro アップグレード版のダウンロード版が購入できます。
これまでの Windows の価格と比べれば、今回の Microsoft の大盤振る舞いが印象的な Windows と言えます。
それだけ Microsoft も本気というか、ポストPC時代のシェア維持に危機感を感じているのでしょう。
Windows 8 Pro のパッケージの中身
Windows 8 のパッケージは正方形で Windows 7 よりも小さく、薄くなっています。中身を右に引き出すように取り出します。
Windows 7 と同様に 32bit/64bit 版の両方の DVD-ROM が入っています。
またパッケージの裏には、簡素な Windows 8 の紹介が載っています。
ちなみに、ダウンロード版を購入した場合は、バックアップDVDを注文する事で、Windows 8 のインストールメディアを手に入れる事ができます。
バックアップDVDについては以下の記事を参照してください。
Windows 8 Pro のバックアップ DVD-ROM とパッケージ版 DVD-ROM の違い
Windows 8 で追加された主な機能と変更点
さて、肝心の Windows 8 OS の中身はというと、主に以下のような機能追加、変更が施されています。
- Modern UI (Windows 8 スタイル) の搭載
- Aero の廃止
- スタートボタンを廃止し、スタート画面の導入
- ストアアプリの追加
- 従来のデスクトップは1つのアプリケーション的な扱い
- Windows の起動時間の大幅な短縮
そのため、従来のデスクトップマシンで使用する人には大きな恩恵はなさそうです。
それどころか、画面端にマウスポインタを持って行く操作(「画面端操作」と呼ぶことにします)によりチャームやアプリ一覧、上下のアプリバー、スタート画面さえも呼び出すため、直感的、視覚的操作という点では分かりづらい仕様になっています。
これはタッチスクリーンに対応させたというよりも、タッチスクリーンでの操作を前提にした設計とさえ言え、従来のマウス操作を犠牲にした発想と言っても過言ではありません。
しかしタッチスクリーンは万能ではなく、マウス操作に比べてデメリット(腕が疲れる、操作のために画面に近づかなければならず近視や眼精疲労になる可能性がある、大画面での操作が不便等)もあり、特に企業での使用に於いては今後メジャーなデバイスになるとは考えられません。
※むしろ大画面化、高解像度化すれば少ない動作で済むマウス操作の方が更に快適になるでしょう。
そのためこの発想は明らかに誤りであるとしか言いようがありません。
但し、Windows の起動に関しては、ハイバネーションの仕組みを利用したものに変更されており、Windows 7 に比べて、格段に OS の起動が速くなっているのは特筆すべき点です。
つまり GUI の設計思想の変更を除けば(それが大きすぎるが)、OS 自体は良い方向で進化していると言えます。
Windows 8 のエディションの種類
- Windows 8 (無印)
- Windows 8 Pro
- Windows 8 RT (ARMアーキテクチャ用でプリインストール販売のみ)
- Windows 8 Enterprise (企業向け)
Windows 8 のシステム要件
プロセッサ(CPU) | PAE、NX、SSE2 をサポートする 1 GHz 以上のプロセッサ |
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RAM | 1 GB (32 ビット) または 2 GB (64 ビット) |
ハード ディスクの空き領域 | 16 GB (32 ビット) または 20 GB (64 ビット) |
グラフィック カード | Microsoft DirectX 9 グラフィックス デバイス (WDDM ドライバー付き) |
Windows 8 インストール時の注意点
Windows 8 インストール時の注意点として、Socket 478 時代の Pentium 4 等の NX ビットが搭載していない古いマシンには、Windows 8 の導入はできません。(インストールしようとするとインストール時の再起動時に STOP エラー「0x0000005D」が発生します。)
公開日時:2012年11月04日 09:42:18