物理 NIC が1つの Hyper-V Server 上のゲスト OS に仮想ネットワークを追加する手順
対象プロダクト:HyperV Server
カテゴリー:仮想化技術
1.レジストリのバックアップ
念のため、コマンド プロンプトから regedit を起動し、すべてのレジストリキーをエクスポートしておきます。
2.仮想ネットワークを追加
Hyper-V マネージャーから [仮想ネットワーク マネージャー] を開きます。
[仮想ネットワーク] で [新しい仮想ネットワーク] を選択し、[外部] を指定して [追加] をクリックします。
[接続の種類] で [外部] を選択し、物理 NIC が選択された状態で、「管理オペレーティング システムにこのネットワーク アダプターの共有を許可する」にチェックを付けた状態で、[OK] をクリックします。
注意
この「管理オペレーティング システムにこのネットワーク アダプターの共有を許可する」は、物理 NIC が1つだけの場合は、絶対にチェックを外してはいけません。
というのも、Hyper-V Server では、Hyper-V のホストOS自身もハイパーバイザー上の親パーティションに置かれており、外部仮想ネットワークを追加した場合、物理 NIC が仮想スイッチ(仮想のハブ、ブリッジ)に変わります。
そして同チェックが有効の場合、Hyper-V のホストである親パーティションに物理 NIC の設定をコピーした仮想 NIC が作成され、この仮想 NIC で Hyper-V マネージャーとの通信を行います。
しかしチェックが無効の場合、親パーティションに仮想 NIC が作成されず、Hyper-V のホスト上の NIC が無くなってしまいます。
だから物理 NIC が1つの場合は絶対にチェックを外してはいけないのです。
しかし慌てる必要はありません。
外部仮想ネットワークを追加した場合、上述したように Hyper-V のホスト(親パーティション)に仮想 NIC を作成し、元の物理 NIC の構成をコピーするため、その構成処理中は一時的に切断状態になりますが、しばらく待てば自動で復帰します。
もし、固定IPアドレスを割り振っていた場合は、固定IPアドレスも引き継がれますので設定変更は特に必要ありません。
外部仮想ネットワークの追加前後の状態
以下は外部仮想ネットワークの追加前後の NIC の状態です。
物理 NIC が無くなり、代わりに仮想 NIC が追加され、固定IPアドレスがコピーされているのがわかります。
■外部仮想ネットワークを追加前
-------------------------------- ネットワークの設定 -------------------------------- 使用可能なネットワーク アダプター インデックス番号 IP アドレス 説明 0 192.168.100.33 Atheros AR8151 PCI-E Gigabit Ethernet Controlle ネットワーク アダプターのインデックス番号を選択してください (入力なし=キャンセル ):
■外部仮想ネットワークを追加後
-------------------------------- ネットワークの設定 -------------------------------- 使用可能なネットワーク アダプター インデックス番号 IP アドレス 説明 2 192.168.100.33 Microsoft 仮想ネットワーク スイッチ アダプター ネットワーク アダプターのインデックス番号を選択してください (入力なし=キャンセル ):
3.仮想マシンの作成
Hyper-V マネージャーで Hyper-V Server に接続できるようになれば、仮想マシンを作成できます。
仮想マシンの作成時に [ネットワークの構成] で作成した外部仮想ネットワークを選択すれば、仮想マシン(子パーティション)に仮想 NIC が追加され、ルーター等の DHCP からIPアドレスが割り振られます。
必要に応じて後からゲスト OS 側から固定IPアドレスに変更することも出来ます。
公開日時:2014年02月04日 21:39:20